シンワ測定 L-MeasureBK 50 78163とボッシュ GLM50-27CG / GLM400 比較詳報


目次

比較概要

ボッシュ GLM50-27CG、ボッシュ GLM400。これらを参照点にしながら、シンワ測定 L-MeasureBK 50 78163の立ち位置を丁寧に見ていきます。本機は現場でも日常でも扱いやすさが重要になるレーザー距離計という性質上、測定ボタンの押し心地や手に収まるサイズ感、視認性の良い表示、測定の安定感といった体験面が比較の軸になります。操作体系が直感的で、測定開始から数値の読み取りまでが途切れない一連の流れで成立するか、屋内と屋外の明るさ差にどれほど影響されるか、手ブレ時の再現性が保たれるか、そして取り回しの快適さが作業効率に直結するか。さらに、複数回の連続測定で数値が揃う安心感、測定基準点の切り替えのわかりやすさ、誤操作を避けるガイドの明快さなど、細部の積み重ねが総合満足度を左右します。

加えて、持ち出しやすさという観点では、保管と携帯のしやすさ、ケースやストラップの使い勝手、電源管理のストレスの少なさが要点になります。シンワのL-MeasureBK 50 78163は、黒地に白文字の大型液晶とメモリー記録機能を備えつつも、必要な操作を前面に集約したつくりで、「とっさに取り出してすぐ測る」場面でも迷いが少ないのが持ち味です。これらの観点をベースに、単なるスペック比較では拾いきれない「測定の気持ち良さ」と「数値の信頼感」を、具体的な利用シーンを通して掘り下げます。室内の模様替えや家具の配置、賃貸内見での素早い寸法確認、DIYの下準備、簡易な見積りや現場での寸法控えなど、実用シーンごとに操作のわずかな違いがどんな差を生むかを検証し、機種ごとのキャラクターを立体的に描きます。今回の比較は、測定のコア体験を軸に、迷ったときの選び方が自然に定まるように構成しました。続きでは、短時間で使いこなせるか、測定の結果に納得できるか、そして日々持ち歩きたくなるかという三つの視点で、気になるポイントを具体例とともに解きほぐしていきます。

比較表

機種名 シンワ測定 L-MeasureBK 50 78163 ボッシュ GLM50-27CG ボッシュ GLM400
画像
測定範囲 0.3~50m 0.05~50m 0.05~40m
測定精度 ±2.0mm ±1.5mm ±1.5mm
レーザー波長 620~690nm 515nm 635nm
レーザークラス クラス2 クラス2 クラス2
出力 1mW以下 1mW以下 1mW以下
本体サイズ 122×47×26mm 119×53×29mm 106×45×24mm
重量 120g(電池含) 200g 100g
電源 単4アルカリ乾電池×2 単3アルカリ乾電池×2 単4アルカリ乾電池×2
使用温度範囲 0~40℃ -10~45℃ -10~45℃
保管温度範囲 -20~70℃ -20~70℃ -20~70℃
防塵・防水性能 IP54 IP65 IP54
オートパワーオフ 約3分 約5分 約5分
表示 黒地に白文字液晶 カラー液晶 カラー液晶
傾斜測定 0~360°
傾斜測定精度 ±0.2°
Bluetooth機能 Bluetooth 4.2
材質 ABS樹脂、アクリル樹脂、エラストマー樹脂 ラバー+ABS樹脂 ソフトラバー外装
付属品 ストラップ、モニター用電池 キャリングバッグ、電池、証明書 ストラップ、テスト用電池

比較詳細

シンワ測定のL-MeasureBK 50 78163を手に取ったとき、まず感じるのはそのシンプルで直感的な操作性です。ボタン配置がわかりやすく、初めて使う人でも迷わず測定を開始できる安心感があります。メインボタンを押してレーザーを照射し、もう一度押せば測定完了という流れが素直で、「とりあえずここからあそこまで」を測りたいシーンでストレスがありません。対してボッシュのGLM50-27CGはカラーディスプレイを備えており、視認性の高さが際立ちます。屋外での使用時に画面の見やすさが大きな差となり、数値を確認する際のストレスが軽減されるのを体感できます。GLM400はより堅牢な筐体を持ち、現場での耐久性を重視する人にとって安心材料となりますが、その分重量感があり、長時間持ち歩くと手にずっしりとした感覚が残ります。

L-MeasureBK 50は最大50mまでの測定に対応しており、一般的な住宅やオフィスでの使用には十分な範囲をカバーします。実際に室内で使うと、壁から壁までの距離を瞬時に測れる便利さが際立ち、メジャーを伸ばす煩わしさから解放される快適さを実感します。さらに、メモリー記録機能で複数ポイントの寸法を控えておけるので、現場で測っておいて事務所でゆっくり図面に落とし込むようなワークフローとも相性が良いです。GLM50-27CGも同様に50mまで対応していますが、測定結果を複数保存できる機能があり、連続して計測する場面では効率性が高まります。GLM400は40mクラスの測定範囲にフォーカスしたモデルで、広い倉庫や屋内の中規模現場での使用にちょうど良い印象です。実際に試すと、必要十分な距離をカバーしながら、数値の安定した出方に安心感があり、作業の幅が広がるのを感じました。

操作感においても違いがあり、L-MeasureBK 50は必要最低限の操作系に絞られているため、ボタンを押すたびに反応が素直で、余計な設定に煩わされない軽快さがあります。ピタゴラス測定や尺相当換算などの機能も備えていますが、メニュー構造は比較的シンプルで、「今日は距離だけ測れればいい」という日でも迷わず使えます。GLM50-27CGは多機能ゆえにメニュー階層が深く、慣れるまでは少し時間がかかりますが、慣れてしまえば面積や体積の計算まで一台で完結できる便利さを強く感じます。GLM400はプロ仕様らしく、測定精度や耐久性に優れているものの、日常的に使うにはややオーバースペックに感じる場面もありました。

実際に賃貸物件の内見に3機種を持ち込んでみたことがあります。廊下幅、窓の高さ、クローゼットの奥行きなどを片っ端から測っていったのですが、テンポ良く回れたのはL-MeasureBK 50でした。ポケットから出して電源オン、距離を測ってそのまま次の場所へ……という流れが自然で、「あ、やっぱりこの部屋狭いな」とか「ここにベッドはギリ入るな」といった判断がサクサク進みます。一方、GLM50-27CGは測定結果を画面上で一覧しやすいので、内見後に「あの壁とこの壁の差ってどれくらいだっけ?」と振り返るときに強みを感じました。GLM400は、図面とにらめっこしながら一点一点を確実に拾っていくような落ち着いた作業と相性が良く、「今日はきっちり採寸するぞ」という日には頼もしい存在です。

実際に屋外で使用した際、L-MeasureBK 50は直射日光下ではレーザーの視認性がやや弱く、ターゲットを見失うことがありました。そのため、私は屋外ではターゲット板や明るめの柱・サッシを目印にするなど、狙いを補助する工夫をしています。その点GLM50-27CGはグリーンレーザーを採用しているため、明るい環境でも光が見えやすく、狙った場所を確実に測定できる安心感があります。GLM400も屋外での使用に強く、レーザーの照射が安定しているため、測定結果にブレが少なく信頼性を感じました。

持ち心地に関しては、L-MeasureBK 50は軽量でコンパクトなため、ポケットに入れて持ち歩いても違和感がなく、ちょっとした場面でサッと取り出して使える気軽さがあります。実際、DIYで棚位置を決める時にズボンのポケットから何度も出し入れしましたが、工具というより太めのマーカーを扱っている感覚に近く、「とりあえず持っておくか」と思えるサイズです。GLM50-27CGはディスプレイが大きい分、やや厚みを感じますが、その分画面の見やすさが快適さにつながります。GLM400は頑丈さを優先しているため、手に持つとしっかりとした存在感があり、現場での安心感を重視する人には好まれるでしょう。

測定精度については、L-MeasureBK 50は家庭やオフィスでの使用において十分な正確さを発揮し、家具の配置やリフォーム計画に役立ちました。「ここからここまで3mm違う」といった世界を詰めるというより、「この家具は入るか/入らないか」「この壁面に何枚パネルを並べられるか」といった実務判断には過不足のない精度感です。GLM50-27CGは数値の安定性が高く、連続測定でも誤差が少ないため、複数の寸法を一度に確認する作業で効率が上がります。GLM400はさらに精度が高く、建築現場での厳密な測定に適しており、実際に試すと数値の信頼性が一段上であることを肌で感じました。

総合的に見ると、L-MeasureBK 50はシンプルさと軽快さを重視する人に向いており、日常的な使い勝手の良さが魅力です。メモリー記録機能や尺相当換算など、実務で効く機能は押さえつつ、画面表示やボタン配置が整理されているので、「説明書を読み込む前にとりあえず現場で使ってみる」ような雑な使い方にも応えてくれます。GLM50-27CGは多機能と視認性を兼ね備え、屋外や複雑な計測に強みを発揮します。GLM400はプロフェッショナルな現場での使用に最適で、耐久性と精度を求める人に応えてくれる存在です。実際に使い比べると、それぞれの機種が持つ個性がはっきりと感じられ、用途や環境によって選び方が変わることを実感しました。どのモデルも測定という基本性能はしっかりと果たしてくれますが、体感できる差は確かに存在し、使う場面によってその違いが鮮明に浮かび上がります。

まとめ

最終的にもっとも作業が滑らかで「測っている」手応えが強かったのはシンワ測定 L-MeasureBK 50 78163。ボディの握りやすさとボタン配列が素直で、測定の起点から表示確認までの導線に迷いがありません。現場での微妙なブレに対する許容度も高く、狙って押してすぐ数字が落ち着く感覚が頼もしい。表示は余計な装飾がなく視線の移動が少ないため、寸法を取り続けるループが心地よく、記録作業でもリズムが崩れません。メモリー記録機能のおかげで、「今日はこの部屋の長辺だけ先に全部拾って、あとで図面に書き込もう」といった使い方もしやすく、私の体験では暗めの廊下から明るい窓際へ移動しても読み取り負担が増えず、工具というより相棒に近い距離感でした。

続いて良かったのはボッシュ GLM50-27CG。表示の演出はやや華やかですが、操作のレスポンスは軽快で、測る→確認→次へ、の流れがスムーズ。連続測定でテンポを保てる一方、持ち替え時に上面と正面の操作意識が切り替わることがあり、慣れが要る印象。ただ、測定対象が入り組む室内でも狙いは立てやすく、数値の安定感も十分で、「画面を見ながら寸法を整理したい」タイプの人にはとても合う一台です。最後はボッシュ GLM400。直線的で素朴な操作感が魅力ですが、測定から表示確認までの一拍が長く感じる場面があり、私の作業ではテンポを保つ工夫が必要でした。落ち着いて一発一発を確実に取りたいときには相性が良く、数値そのものの信用は高いものの、長い導線を何度も往復する日には少し疲労が出ます。

総評として、日々の内装採寸や家具配置、間口確認をストレスなく回し続けたいなら L-MeasureBK 50 78163がベストチョイス。「測る時間」を短くし「判断の時間」を確保する道具として完成度が高いと感じました。屋内中心でテンポ重視なら GLM50-27CGもおすすめで、現場写真や図面と見比べながら測定値を整理したい人に向きます。落ち着いたワークフローで一発の精度を積み上げるなら GLM400が合うはずです。自分の作業スタイルと現場環境を思い浮かべながら、どの機種が「一番気持ちよく使えそうか」を基準に選ぶと、後悔の少ない一台に出会えるはずです。

引用

https://www.shinwasokutei.co.jp/

https://www.bosch-professional.com/

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