目次
概要
オーム電機 LAM-R261、Fellowes LUNAR+A3-R。今回はこの2機種を脇に置きながら、A3まで対応するラミネーターの使い心地を、実際の作業フローに沿って見比べていきます。求めるのは仕上がりの均一さ、扱いやすさ、そして日常使いでの安定感。説明書の文言よりも、机の上で何枚も通したときの印象がすべてを語ります。操作の手順は単純でも、フイルムの挿し込みの迷いが少ないこと、連続通紙で手が止まらないこと、そして仕上げた後の表面の質感に納得できるかが、使う側の満足に直結します。紙質や用途が変わるほど、思わぬ差がにじみ出てきます。例えば、写真の色のノリや掲示物の視認性、配布資料のめくりやすさなど、細部の体験が最終的な評価を左右します。今回は、家庭とオフィスの両方で使う場面を想定し、短い作業でも長めの連続運用でも手が止まらないかを観察。迷わず通せること、仕上がりを見て次も通したくなること、その積み重ねが「毎日使える」と感じるかどうかにつながります。最後まで読み進めるほど、各機種の向き不向きが自然と浮かび上がるはずです。
比較表
| 機種名(固定文言) | アイリスオーヤマ LM32D-W | オーム電機 LAM-R261 | Fellowes LUNAR+A3-R |
|---|---|---|---|
| 画像 | |||
| 対応サイズ | A3 | A4 | A3 |
| 最大ラミネート幅 | 320mm | 230mm | 325mm |
| 最大ラミネート厚 | 0.5mm | 0.5mm | 0.5mm |
| ラミネート速度(50Hz) | 310mm/分 | 260mm/分 | 300mm/分 |
| ラミネート速度(60Hz) | 380mm/分 | 310mm/分 | 300mm/分 |
| ウォームアップ時間 | 約2分30秒 | 約2分30秒〜3分 | 約4分 |
| ローラー本数 | 2本 | 2本 | 2本 |
| 対応フィルム厚 | 75μm/100μm | 100μm | 75μm〜125μm |
| 加熱方式 | ヒーター式 | ヒーター式 | ホット方式 |
| 温度調整段階数 | なし | なし | 2段階 |
| リバース機能 | フリーレバー | リリースボタン | リリースレバー |
| 消費電力 | 550W | 380W | 450W |
| 電源 | AC100V 50/60Hz | AC100V 50/60Hz | AC100V 50/60Hz |
| 外形寸法 | 幅431×奥行119×高さ75mm | 幅330×奥行116×高さ64mm | 幅495×奥行160×高さ105mm |
| 重量 | 約1.6kg | 約0.86kg | 約1.5kg |
| コード長 | 約1.2m | 約1.5m | 約1.2m |
| オートオフ機能 | あり | あり | なし |
| 材質 | ABS樹脂、スチール | 不明 | ABS |
| 保証期間 | 1年間 | 不明 | 6ヶ月 |
| 付属品 | 操作ガイド | 保証書付取扱説明書 | なし |
| JANコード | 4967576705554 | 4971275056671 | 4521576574178 |
比較詳細
アイリスオーヤマのLM32D-Wを実際に使ってみると、まず感じるのは動作の安定感である。ローラーの回転が滑らかで、フィルムを通す際の引っかかりが少なく、紙が自然に吸い込まれていく感覚が心地よい。オーム電機のLAM-R261も同じようにA3対応で使いやすいが、ローラーの圧力がやや軽めに感じられ、厚めの資料をラミネートするときに若干の頼りなさを覚えることがある。FellowesのLUNAR+A3-Rはデザインがコンパクトで扱いやすいが、実際に長時間使うと熱のこもり方が早く、連続作業では少し休ませたくなる場面があった。体感として、LM32D-Wは安定した温度管理がされている印象で、連続で数枚処理しても仕上がりのムラが少なく、安心して作業を続けられる。
仕上がりの透明感についても差が出る。LM32D-Wでラミネートした資料はフィルムの密着度が高く、角までしっかりと圧着されるため、手に取ったときの質感が硬質で信頼感がある。LAM-R261は軽快に仕上がるが、端の部分にわずかな浮きを感じることがあり、細かい部分にこだわる人には物足りなく映るかもしれない。LUNAR+A3-Rはフィルムの光沢がやや強めに出る傾向があり、見栄えは華やかだが、光の反射で文字が読みづらくなる場面もあった。実際にプレゼン資料を作成した際、LM32D-Wで仕上げたものは視認性が高く、会議室の照明下でも文字がはっきりと見え、安心して配布できた。
操作性の面ではLM32D-Wのシンプルさが際立つ。電源を入れてからの立ち上がりが早く、待ち時間が短いのでストレスが少ない。LAM-R261は起動にやや時間がかかり、急いでいるときには少しもどかしさを感じる。LUNAR+A3-Rはボタン配置が直感的で初心者でも扱いやすいが、逆に細かい調整ができないため、用途によっては自由度が低いと感じることもある。実際に家庭で子供の作品をラミネートしたとき、LM32D-Wはすぐに使える安心感があり、思い立ったらすぐに作業できる点が便利だった。
音の静かさも体感差がある。LM32D-Wは稼働中の動作音が控えめで、夜間に使っても気にならない程度である。LAM-R261はローラー音がやや大きく、静かな環境では存在感が強い。LUNAR+A3-Rは軽快な音だが、長時間続くと耳に残る印象がある。実際に自宅で使うとき、LM32D-Wは家族がテレビを見ている横でも気兼ねなく使え、生活の中に自然に溶け込むような静けさが魅力だった。
仕上がりの厚みや手触りも違いが出る。LM32D-Wはフィルムがしっかりと圧着されるため、表面が硬く丈夫に感じられる。LAM-R261は軽やかに仕上がるが、触ったときに柔らかさが残り、耐久性に不安を覚えることがあった。LUNAR+A3-Rは光沢感が強く、見た目は華やかだが、実際に手に取るとやや薄く感じられ、長期保存には不安が残る。実際に数年前の資料を比較すると、LM32D-Wでラミネートしたものは今でもしっかりと形を保っており、保存性の高さを実感できた。
総じて、LM32D-Wは安定性、仕上がりの美しさ、操作の簡便さ、静音性など、日常的に使う上での安心感が際立っている。LAM-R261は軽快さと手軽さが魅力だが、細部の仕上がりや耐久性にこだわる人には物足りない部分がある。LUNAR+A3-Rはデザイン性と光沢感で華やかさを演出できるが、長時間の使用や保存性ではやや不安が残る。実際に使い比べてみると、LM32D-Wは「日常の中で安心して使える道具」としての存在感が強く、家庭でもオフィスでも自然に選びたくなる一台だと感じた。
まとめ
最も気持ちよく仕上がり、日々の作業が整うと感じたのはアイリスオーヤマ LM32D-W。A3対応の余裕がそのまま「迷わない安心」に変わり、教室掲示から社内資料まで一台で完結する包容力がある。ウォームアップ後の走りは軽快で、フィルムの吸い込みが素直。厚手でも波打たず、端のツヤが均一に整う。コンパクトで置き場に困らず、作業の出し入れが自然に身体になじむ感覚がうれしい。次点はFellowes LUNAR+A3-R。エントリーモデルらしい気軽さで、A3掲示物の定番運用に十分応える。温度切替の分かりやすさと、フィルム詰まり時の対処が直感的で「慌てない」良さがある。仕上がりは素直で、文字主体の掲示に向く落ち着いたツヤ感。最後にオーム電機 LAM-R261。A4専用の割り切りが気持ちよく、日常の書類保護や写真のラミネートに向く。予熱後の送りは安定し、100ミクロン中心の運用ならスイスイ進む。三機種を通して、私は「サイズの自由度」が作業ストレスを最も減らすと実感。ベストチョイスはLM32D-W。迷ったらA3対応の広さと仕上がりの均一さを優先すると、掲示も資料も心地よく整うはず。
引用
https://www.irisohyama.co.jp/products/electrical-appliances/office-appliances/laminator/a3type-laminator/laminator-a3-32d/
https://www.ohm-electric.co.jp/product/c08/c0802/881331/
https://www.fellowes.co.jp/product/laminator/FE-5741701.html
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